私の大好きなフランス音楽の話でもするよ。こんな雨の日は。
私がよく聞くBenjamin Biolay(バンジャマン・ビオレイ)という人の曲の中にNuits Blanchesという曲があって、この薄暗さがかなり好きだ。この人の作る曲は死と向き合っていて、悲壮感があふれている。暗闇と向き合うフランスの音楽。非常に天才的な作風(だと勝手に思っていて)で、アーティストとしては最高だ。
前提としていっておくが、私はいわゆるシャンソンをきいてないし、フランス語音楽を語るにはだいぶかたよっている。あまりにもフランスにかぶれすぎていた過去があり、フランスに住みたい住みたいといっていたために、RFIというラジオを仕事中ずっときいていて、好きだった曲名をかたっぱしからメモした挙句、CDを買いあさったり、日本にCDがない場合は、フランスのfnac(アマゾンのようなもの)から取り寄せてもらったりしていたほどだ。だからフランスの曲だけでなく、スペイン音楽や、現代アフリカ音楽などもちょっとはかじっている。言語がわからないのにいいなとおもっただけで買ったりしてるという行為は実に滑稽ともいえよう。
前提という言い訳にもならない話はここでやめておく。
Benjamin Biolay。正直この人は日本人からしたら「暗すぎる」と判断されてもいいだろう。しかしフランスにはいわゆる厨二的で、退廃したような属性の人もいたりするのだ。(これはフランス映画にも言えることだが、カンヌ作品などを追っていくとガチ系の作品になってくるため、ハリウッドや邦画に慣れ切ってる人間からすると「???」で終わるようなものも多い。そういう意味ではフランス映画として人気の高いアメリはかなりわかりやすい。何がいいたいかというと、絶望すぎるものもあるということ。)
話を戻すと、この人の音楽は、明るい曲調が好きな人にはまったくむいてない。だらだらと悶々とした時間を過ごすときに流すもので、テンションをあげたいときよりかは、夜静かにきくような曲だ。歌詞も物騒(カミカゼはでてくるわ、サメはでてくるわ)である。
だが、こういうのもいいなと私が思ってしまうのは、おそらくアンニュイであったりメランコリーであるものが私自身好きだし、自分自身がけだるげに生きているからだ。メロディにボソボソとささやくような歌声が乗り、それをきくのは実に良い。
暇があったら下記の曲についても語りたいけど、今日はこのへんで。
やっぱり英語よりフランス語だよな。
どっちもできないけど。